ウェブディレクター北舘のコラム


広報とは何か

パブリックリレーションズの4つの理念


 組織体が周囲の利害関係者から信頼を得るための条件とは何でしょうか。人間同士の付き合いでも、名刺交換から始まり、お互いに相手がどういう人物であるかが分かるまでしばらく雑談をしながら次第に打ち解けていくものです。つまり、お互いの間でコミュニケーションが交わされて初めて信頼への第一歩を踏み出します。

 かつて、「行政広報論」の著者である井出嘉憲は、パブリックリレーションズについて下記の4つの理念を唱えました(井出嘉憲,1967)。

 ①事実に基づいて正しい情報を提供する
 ②ツーウェイコミュニケーション(双方向なコミュニケーション)を確保する
 ③「人間的アプローチ」を基本とする
 ④「公共の利益」と一致させる

 以上が、パブリックリレーションズにおける4つの理念になりますが、パブリックリレーションズに類似する概念に「宣伝(プロパガンダ)」があり、手法は似通っていますが、目的は正反対です。宣伝は、情報を意図的に操作して世論や自分の属している組織体を有利な方向へ大衆を導こうとすることです。パブリックリレーションズは、大衆操作を目的とする宣伝と一線を画していることがおわかり頂けたのではないでしょうか。

 しかし、パブリックリレーションズの過程では、正しい情報でも一部だけを大きく取り上げてはいけません。組織体から一方的な情報発信だけでなく、情報の受け手である利害関係者の意思や意見を聞き取るシステムを準備し、積極的に対話をしていきます。一方、利害関係者からの意見が正しいと判断されれば、組織体の活動にも取り入れて修正をしていくことがパブリックリレーションズであり、宣伝とは決定的に異なる点です。


【参考文献】
 ■井出嘉憲(1967),「行政広報論」,勁草書房

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